通電するものの動作しないNAS Synology DISKSTATION DS216j
- 2018/09/27
- 10:12
取引先の事務所で購入したものの、ほとんど使用することなく、使えなくなったNASを見てほしいということで、お預かりました。
Synology DISKSTATION DS216j
結論からいえば、DS216jの本体自体の故障のようです。

このNASはドライブ増設型なので、内蔵していたWD製のHDDを確認したところ、使用時間はいずれも1600時間、4500時間と少ないものの、電源投入回数がどちらも1500回を超えています。
電源投入回数の多さは「初期設定だろうな」と思いながら、その旨をお伝えしました。
HDDの寿命を考えるうえで、目安となるのは使用時間と電源投入回数。
大規模な調査研究によってはっきりしていることは、きわめてクリーンな環境で動作しているHDDはかなり長持ちする確率が高いことが分かっています。
でも、僕らのような一般用途で利用するときは、クーラーのない部屋(高温多湿)であったり、筐体内の高温であったり、振動であったり、さまざまな干渉を受けながら利用しますので、大規模な調査研究をそのまま当てはめることはできません。
で、HDDの寿命を考える場合、一つの目安となるのが、
・使用時間 15000時間以内(1日8時間利用で約5年)
・電源投入回数 3000回以内(1日1回電源を入れて約8年)
これから考えると、DS216jに増設したHDDをデータ保存用に使うのは、HDD故障のリスクが高いとお伝えしました。こわれちゃイケナイ貴重な業務データのバックアップで利用するのにはリスクがあるということです。
というわけで、低価格で高機能なNASの導入を提案させていただくことになりました。
NASやバックアップ用HDDって、導入されている事務所・企業は多いのですが、定期点検を実施していないことがほとんどだと思います。PC不調などで訪問させて頂いている取引先で、他の作業をしている際に気になって「このバックアップ用HDD、壊れていると思いますよ」とお伝えするとビックリされるケースが少なくありません。
音で教えてくれるUPS類なら分かりやすいのですが。
長くなりました。
最後までご覧いただきましてありがとうございます!